vol.5

「しょうがない」でやり過ごす
佐藤悦子さんのお話を聴いて

 

2010.2.16

憧れの女性に学ぶ 私の生き方

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佐藤の口癖は「意味あるの?」 私は「しょうがない」

「佐藤可士和の口癖は『意味あるの?』で、私は『しょうがない』なんですよ」——佐藤悦子さんは、「自分の力の及ばないことだらけですから」と笑顔で潔くインタビューに応えていらっしゃいました。多くのチャンスを手にして来られた凄腕プロデューサーである悦子さんの口から「しょうがない」という言葉が出るのは意外でしたが、同時に、どこか納得するところもありました。悦子さんが様々な人のやりとりを見てこられたからこその言葉なのでしょう。

誰しも、ビジネスの場で自分の意見を押し通したくなることもあります。思い入れがあればあるほど自分の意見に固執して感情的になりがちです。それは大切な「こだわり」でもあります。そういう場面で、悦子さんは「大きな目的」は何か、「優先順位」は何かを判断するために、この「しょうがない」を使いこなされているとのこと。つまり、一見後ろ向きにさえ聞こえる「しょうがない」は、執着してしまっている自分の考えを一旦手放してみようという姿勢なのです。そして、相手の立場を理解し、受け容れ、その上で自分がどうしたいのかを冷静に照準を絞って考えるということなのかもしれません。悦子さんの言葉をお借りすると「自分にとって理不尽でも、相手にとっては理不尽ではない」を意識する。そうすることで、相手と良質な話し合いが生まれ、もっと大切なものが手に入るのだろうなと思います。良い人間関係だったり、より建設的な発想だったり・・・みなさんも、そういう経験はありませんか?

今、この瞬間の優先順位はこれと決める。切ったものはふり返らない

悦子さんの「しょうがない」の言葉の裏には、同時に「これは大切」というものがしっかりと存在しているように感じました。「結婚は、一緒にいたいという延長線上」という悦子さん。仕事で綺麗なドレスを着た日に、一番好きな人(旦那様)に会えないのはすごく残念だとおっしゃっていたのがとても印象的でした。女性として旦那様のことが大好きで、ビジネスパートナーとして尊敬していて、強い信頼関係がある。迷いはあるとはおっしゃっていても、ぶれないものを持たれていることが伝わってきました。悦子さんが大切なものを手に入れていらっしゃるのは「今、この瞬間の優先順位はこれと決める。切ったものはふり返らない」というスタンスがあるからこそかもしれません。ここでのポイントは、「今」という言葉がついているところ。自分らしさを大切にしながらも相手や状況を受けいれて合わせ、適応する。日々の変化成長を大切にされているからこそ、常に「今」の自分にとって何が優先なのだろうかを問うことに意味があるのかもしれません。私も改めて、「今」の自分にとって優先したい大切なことは何かを問いかけてみたくなりました。

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